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ポリマス = 百姓

・ 約1分 ・ 著者: おばらやちこ / おばらひろき

「ポリマス」とは何だ? ポリマスリサーチは一体、「何」をリサーチしているのか? 聞き覚えのない単語「ポリマス」の意味について、私たちは独自の意味付けをしている。この記事では、多くの人の疑問に答えようと思う。

ポリマス means 百姓

「ポリマス」とは「百姓」という意味。百姓とは農民を指す言葉で、昔は尊敬の意味を込めて使われていた言葉だったが、いつしか農民が自らを、あるいは、農民を周りが「へりくだって」指す言葉になった。

農民の仕事は多岐に渡る。挙げればざっと百くらいはありそうなくらい、農民は多くの仕事を掛け持ちしている。仕事を掛け持ちするというのは、専門分化を是とする現代社会のヒエラルキーではあまり推奨されることではない。医師や学者のように、ひとつの優れた専門スキルに基づく「生業」を持っているほうが「偉い」という価値観が形成されている。

「いやいや、そんなことはないよ。農民だって立派な仕事じゃないか」という反論がかんたんに予想されるが、こどもに農民を目指して塾に行かせたり、高い学費を負担して農学部に行かせる親はどれほどいるだろうか? 世間一般の認識は基本的統計(農業従事者の年収分布と農業従事者数の推移など)と非常によく相関している。

農民は食料を自給できる

農民は食料を自給できる能力を持っているから、資本主義経済の尺度では厳密に測れないかもしれない。一部の有機農法や自然農法の技術を持つ農民は、いざとなれば、完全に自給的な暮らしをすることも可能かもしれない。一方で、化学農薬や化学肥料に依存した慣行農法では、外部依存度が高すぎて、農民としての食料自給能力は砂上の楼閣のようなものになっている。

山の恵みや海の恵みなど、自然の恵みで暮らす知恵を持つ人たちは世界中にいて、生活コストを限りなくゼロにすることで、「百姓貴族」的な暮らしをしている。食料のみならず、エネルギーすら自然から得られる技術を持っているのであれば、資本主義の交換経済は「メルカリ的」なものとして活用するようになる。資本主義経済に使われるのではなく、使う側になる。それも、株式や債券の取引相場を操る金融投資家としてではなく、直接エネルギーや物質の自然相場を操る「自然投資家」として。

「金」にはその希少性の利用以外に、物性上、重要な技術活用法がまだまだ考えられる。自然投資家としての農民のポテンシャルは著しく過小評価されている。農民こそもっと学問に向かい、複数の学問を修め、進化した「百姓」として活躍しなければいけない。

人間経済から宇宙経済へ

地球経済にすら接続されていない「人間経済」は、人間のあいだだけで通用するエコノミーで、その規模はまだまだ小さい。ようやく民間企業が宇宙に進出し、宇宙産業が立ち上がりつつある中で、地球経済や太陽系経済など、カルダシェフ・スケールでものを考える経営者も登場し始めた。

宇宙経済における最大の課題は「自給」である。エネルギーと食料の自給ができなければ、地球以外の惑星に居住することはできない。自給問題をクリアしなければ、人類は多惑星種になることはできない。

地球に住み始めて40億年が経つ。地球生命史上最大の挑戦は、自給能力にかかっている。つまり、人類が宇宙百姓の仕事を開始し、92種類の元素を宇宙的に制御して、宇宙農業=テラフォーミングを展開できるかどうかにかかっているのである。

そこから逆算すれば、人類のこどもたちの生来の万能性を活かし、宇宙百姓(ポリマス)として育つ生育システムが必要になることは自明なように感じられると思う。

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